フリーランスの平均年収はいくら?職種別・タイプ別の年収相場や年収アップする方法を紹介

フリーランスとして働く人たちがどれくらい稼いでいるのか知りたいという方は多いのではないでしょうか。

今回のテーマは「フリーランスの年収」です。

フリーランス全体の平均的な年収や、年代別の年収などについて詳しく解説していきます。また、年収を上げるために何をすべきかについても触れていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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フリーランス全体の年収はどのくらい?

フリーランスと一口にいってもさまざまな職種がありますが、ここではまずフリーランス全体の年収について解説します。

フリーランス協会の「フリーランス白書2023」によると、フリーランスの年収の中央値は400~600万円未満で、割合としても最も多いです。

さらに細かく見ていくと、年収の回答として多いものから順に、以下のとおりとなっています。

  • 年収200万円~400万円未満:27.9%
  • 年収400万円~600万円未満:20.9%

上記の数値には副業フリーランスも9%含まれているため、その層が平均値を少し下げている可能性は高いでしょう。

なお、月の就業時間が140時間以上のフリーランスの年収については、以下のとおりです。

  • 年収400万円~600万円未満:22.7%
  • 年収200万円~400万円未満:22.0%

上記はあらゆる働き方や状況などを一括したデータなので、あくまで1つの目安として参考にしてください。

参考:フリーランス白書2023|フリーランス協会

職種別のフリーランスの平均年収・相場

次に職種別のフリーランスの平均年収・相場をご紹介します。

ただし職種の線引きは曖昧で、また複数の職種を兼任しているフリーランスも多いです。そのため、数字はある程度ざっくりしたものや偏りが出ることはあらかじめご了承ください。

フリーランスエンジニアの平均年収

Relanceが調査した「フリーランスエンジニア白書2023」によると、フリーランスエンジニアの平均年収は約576万円となっています。

フリーランスエンジニアはフリーランス全体の中でも平均年収が高いです。また、会社員のエンジニアと比較してもフリーランスの方が平均年収が高い傾向があります。

dodaによると、会社員のエンジニアの平均年収は442万円です。フリーランスエンジニアの平均年収が高い理由としては、スキルを身につけた技術者がフリーランスとして独立していること、比較的上昇志向の強い人が多いこと、案件に参画する際に会社に仲介料を取られないことなどが挙げられます。

エンジニアの場合、案件をこなせばこなす程に収入が増えます。

参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance

フリーランスデザイナーの平均年収

デザイナーにも幅がありますが、ランサーズのデータによると、フリーランスのグラフィックデザイナーの平均年収は700万円~800万円程度です。一方で、会社員のグラフィックデザイナーの平均年収は280万円~790万円です。

フリーランスデザイナーの年収は平均的に高く、会社員の年収はかなり幅がある印象です.

その理由としては、会社員の場合はスキルやキャリアに幅があり、フリーランスの場合はスキル、経験がある状態で独立している人が多いためと考えられます。

またエンジニア・プログラマー同様に、フリーランスデザイナーの場合は企業と直接契約を結ぶことも多いため報酬が高くなります。

参考:そこが知りたい!フリーランスの平均年収はどれくらい?|ランサーズ

フリーランス編集者・ライターの平均年収

フリーランス編集者・ライターの平均年収に関する明確なデータはありませんが、200万円~300万円程度が平均と予想されます。

エンジニア・プログラマー、デザイナーなどと比較すると平均年収が低めです。理由としては、ライターの仕事は比較的特殊なスキルがなくても参画しやすいこと、その結果主婦業などの片手間に行う人も多いこと、単価が比較的低いこと、などが考えられます。

平均年収としては低めですが、フリーランス編集者・ライターの中にも年収が1,000万円を超える人もいます。スキル、単価、案件をこなすスピード次第では高い報酬を得ることが可能です。

参考:フリーランスライターの年収を上げる方法とは?年収1000万円も目指せる!|Career-first

フリーランスコンサルタントの平均年収

株式会社ストラテジーテック・コンサルティングによると、フリーランスITコンサルタントの平均年収は960万円程度となっています。

ただしフリーランスコンサルタントと言っても幅が広く、職種名も別の形で名乗っている人も多いです。そのため、正確な平均年収を割り出すことは困難でしょう。他のフリーランス職種と比較して、平均的に年収が高いということは言えます。

フリーランスコンサルタントの平均年収が高い理由としては、ハイスキルの人材が多いためです。特定の業界でキャリアを積み、プロフェッショナルになったうえでコンサルタントという立場を取っている場合が多いでしょう。

企業に対してアドバイスする立ち位置なので、報酬が高くなります。

参考:ITコンサルタントの年収は?独立後の収入・年収が高い理由 | ContactEARTH for Expert

フリーランス動画編集・クリエイターの平均年収

フリーランス動画編集・クリエイターの正確な平均年収は不明です。400万円程度といった情報は複数見られましたが、個人ブロガーなどの情報なので正確なところはわからないと言えるでしょう。

会社員の動画編集・クリエイターの平均年収は、求人ボックスによると418万円です。

フリーランスと会社員が同程度の平均年収と考えられます。ただし、フリーランスの方が幅があるという点では他の職種と変わらないでしょう。

参考:動画編集の仕事の年収・時給・給料|求人ボックス

フリーランスWebマーケターの平均年収

フリーランスWebマーケターの定義は難しく、名乗っている職種名も人によって異なります。そのため、正確な平均年収を割り出すのは難しいです。WEBMARKSというWebマーケティングに特化した企業によると、フリーランスWebマーケターの平均年収は500万円~1,200万円程度とされています。

同じくWEBMARKSのデータでは、会社員のWebマーケターの平均年収は300万円~600万円程度が相場となっています。

参考:フリーランスWebマーケターで年収1000万円は当たり前!?|WEBMARKS

フリーランスWebマーケターの平均年収はかなり幅がありますが、フリーランスWebマーケターの中には企業から案件を請け負っているだけでなく、個人ブログで報酬を得るアフィリエイトを行う人たちも混ざっています。

アフィリエイトを専業で行う方については収入が多い傾向にあるので、平均年収を釣り上げていると考えられます。また専業YouTuberではないものの、YouTubeやSNS媒体でも情報発信をして広告収入等を得ているケースがあります。

WebマーケターはWeb上のマーケティングを得意としているため、自分自身でも情報発信をしているケースが多く、その結果平均年収が高くなっているということです。

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【年代別】フリーランスと会社員の年収比較

ここからは、フリーランスエンジニアを例にとって、フリーランスの年収を会社員と比較しながら年代別に見ていきます。

20代、30代、40代それぞれでどのように推移しているのか、注目してみてください。

【20代】フリーランスと会社員の年収比較

まずは、20代におけるフリーランスと会社員の年収比較データを見てみましょう。

▼20代の年収データ

フリーランスエンジニア平均年収IT人材平均年収会社に属するシステムエンジニア
510万円413万円378万円

上のデータより、会社に属するシステムエンジニアは、IT人材全体の平均年収を下回り、さらにフリーランスエンジニアをも下回っていることがわかります。

このデータから、20代においてはフリーランスという雇用形態を選択するほうが年収を上げやすいといえるでしょう。

フリーランスの場合、若いうちからスキルに応じた報酬を受け取れるため、会社勤めよりも年収が高くなると考えられます。

参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance
参考:我が国におけるIT人材の動向|経済産業省
参考:システムエンジニア(Webサイト開発)|職業情報提供サイトjobtag

【30代】フリーランスと会社員の年収比較

次に、30代の年収データを見てみましょう。

▼30代の年収データ

フリーランスエンジニア平均年収IT人材平均年収会社に属するシステムエンジニア
558万円526万円560万円

30代になると、IT人材の平均年収自体が一気に底上げされているのがわかります。同時に、フリーランスエンジニアも会社に属するエンジニアも、年収が全体的にアップしています。

20代と比較すると、IT人材平均年収とフリーランスエンジニアの平均年収の差は32万円と僅差です。また、フリーランスエンジニアと会社員のエンジニアの年収はほとんど違いはありません。

参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance
参考:我が国におけるIT人材の動向|経済産業省
参考:システムエンジニア(Webサイト開発)|職業情報提供サイトjobtag

【40代】フリーランスと会社員の年収比較

最後に、40代の年収データに注目してみましょう。

▼40代の年収データ

フリーランスエンジニア平均年収IT人材平均年収会社に属するシステムエンジニア
620万円646万円656万円

40代になると、IT人材の平均年収はフリーランスエンジニアの平均年収よりも26万円高い結果となります。

また、会社に属するシステムエンジニアの年収はIT人材平均年収を10万円超えており、一方フリーランス層が全体の年収をやや引き下げる結果になっていることが見てとれるでしょう。

ここまでの情報から、若い年齢層のフリーランスこそ平均値を大幅に上回る可能性が高いことは明らかです。

一方で、年収1000万円以上の40代フリーランスエンジニアの割合は約12.67%であることもわかっており、年収の平均値を大きく上回る層も一定数いることになります。

参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance
参考:我が国におけるIT人材の動向|経済産業省
参考:システムエンジニア(Webサイト開発)|職業情報提供サイトjobtag

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フリーランスで1000万円以上稼ぐ人の割合と職種

フリーランスで1000万円以上を稼ぐ人も中にはいますが、その割合はどのくらいなのでしょうか。

国税庁の「民間給与実態統計調査(令和3年)」によると、日本の全給与所得者のうち年収1000万円以上の割合は、全体の5%程度です。

一方、フリーランス協会の「フリーランス白書2023」によると、フリーランスとして働いている人のうち、年収1000万円以上の人の割合は10.0%という結果になっています。 

先ほどのフリーランスエンジニアを例に挙げると、年代ごとに見た年収1000万円以上を稼ぐ人の割合は以下のとおりです。

▼年収1000万円以上のフリーランスエンジニアの割合

20代30代40代
5.98%8.01%12.67%

年収1000万円以上を稼ぐ人の割合が日本全体で5%であることを考えると、フリーランスで1000万円以上を稼ぐ人の割合は決して少なくないことがわかります。

また、「フリーランス白書2019」を参考にすると、年収1000万円以上を稼いでいる割合が比較的高い職種は、「専門・士業系(全体の26%が年収1000万円以上)」「コンサルタント・カウンセラー系(全体の11.7%が年収1000万円以上)」「IT・エンジニア系(全体の10.6%が年収1000万円以上)」です。

参考:民間給与実態統計調査|国税庁長官官房企画課
参考:フリーランス白書2023|フリーランス協会
参考:フリーランスエンジニア白書2023|Relance
参考:フリーランス白書2019|フリーランス協会

フリーランスが年収を上げる方法

フリーランスで稼ぐためには、何に注力すればよいのでしょうか。

ここからは、フリーランスが年収を上げるためにすべき5つのことについて解説します。

方法①|希少価値の高い知識や技術を磨く

フリーランスは案件を受注してこなしていきますが、案件によって単価が異なります。

そして希少価値の高い知識や技術が必要な案件ほど単価が高い傾向があります。案件の単価は需要と供給の関係で決まるためです。

そのため、希少価値の高い知識や技術を身につけることで、同じ作業時間でも報酬が高くなります。

方法②|単価の高い案件を狙う

フリーランスで稼ぐためには、少しでも単価の高い案件を受注できるようになる必要があります。

高単価案件を狙うためには高いスキルレベルや高度な専門知識が必須となるほか、市場の動向も常に把握しておく必要があるでしょう。

低単価案件を数多くこなし収入を上げることは可能ですが、効率的ではありませんし時間が限られているため限界があります。

さらに、フリーランスの最大のメリットとも言える時間的自由を手に入れられなくなってしまう可能性があるため、なるべく効率よく稼げるよう高単価案件を狙いましょう。

方法③|クライアントの根本のビジネスを理解する

案件をスピーディーにこなすことが重要ということでしたが、当然質も重要です。

質が低いと修正が発生する、リピートしてもらえない、評価が下がる、といったことが起こります。その結果、仕事が減ったり単価が下がったりします。

成果物の質を上げるためには、クライアントの根本のビジネスを理解することが重要です。案件として割り振られた作業を単にこなすだけでなく、クライアントが求めているものは何か、どのような成果物であればクライアントにとって最適かがわかれば成果物の質が上がります。

またクライアント自身が自覚する顕在化したニーズだけでなく、クライアント自身が自覚のない潜在ニーズがわかるとなおよいです。顕在ニーズはクライアントとコミュニケーションを取ることで聞き出すことができますが、潜在ニーズはヒアリングを行い、より深堀りしていく必要があります。

この深掘りのためにはクライアントの根本のビジネスを理解している必要があり、そうすることでクライアントも気が付かなかったようなところにまで手が届いた成果物が仕上がります。

方法④|人脈を築き営業力をつける

フリーランスで年収を上げていきたい場合、人脈は非常に重要です。人脈を構築し、さらに営業力を高めていくことが年収アップにつながります。

フリーランス協会の「フリーランス白書2023」によると、「直近1年間で仕事獲得に繋がったことのあるもの」という設問に対して最も多かった回答が「人脈」でした。さらに「最も収入が得られる仕事の獲得経路」としても「人脈」との回答が最多です。

自身の強みを把握し、しっかりと売り込む力をつけることも不可欠といえるでしょう。コミュニケーション能力を磨き、どんな些細なつながりも軽視せず、人付き合いを大切にする姿勢が必要です。

どんな場も仕事につながる可能性があると心得て、年収アップを目指し人脈の構築と営業力向上を目指しましょう。

参考:フリーランス白書2023|フリーランス協会

方法⑤|フリーランス専門のエージェントを活用する

フリーランス専門のエージェントを活用することで、効率的な案件獲得が目指せるほか、契約にかかわる細かな手続きもスムーズに進むメリットがあります。

「フリーランス白書2023」によると「最も収入が得られる仕事獲得経路」として「エージェントサービスの利用」が、2019年の6.8%から、2023年の12.4%と大幅に伸びていることがわかります。

自身のスキルや希望条件に沿った案件を効率的に見つけるためにも、エージェントは積極的に活用していきましょう。

参考:フリーランス白書2023|フリーランス協会

まとめ

この記事では、フリーランスの気になる年収について詳しく解説しました。

1000万円以上稼ぐフリーランスは決して少ないとはいえない割合を占めていること、年収アップのためにすべきことについてもご理解いただけたことでしょう。

ぜひ自身の年収アップに向けて、この記事を参考にしていただければ幸いです。

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